丸善に対する無駄な思い入れ

特別お題「わたしの推し

 チェーンの本屋は圧倒的に丸善ジュンク堂ばかり利用している。もちろんhontoの会員サービスが使いやすい(主に取り置きがスムーズにできるところが)というのはあるが、それ以上に個人的な思い込みというか思い入れというかがある。

(以下、だいたいすべて名古屋の丸善、それも移転前の名古屋本店や今はなきセントラルパーク店の話ばかりです。あと時期などは狂っています。)

 子供の頃は何か父が買ってくる変な本にかかっているカバーでしかなかった。自分では行かなかった。当時の丸善名古屋本店には漫画などが売っていなかったから行く意味がなかった。代わりに久屋大通と栄の中間くらいにあった頃のゲーマーズに行っていたような気がする。あるいは久屋大通にあった頃のとらのあなに行っていたような気がする。とにかく丸善の認識は明治屋の隣の堅苦しい本屋でしかなくて、明治屋の脇の道をからパチンコ屋の3階のゲームセンターに行くとき横目に見る程度の店だった。明治屋の隣りにあった頃は数えるほどしか行かなかったし、行っても何も欲しいものはなかった気がする。
 それから時を経て、DTPオペレーターとして働くようになった。職場が浅間町だったので煮詰まるたびにセントラルパークの丸善に寄ってはデザイン雑誌(2000円くらいする)を買っていた。ファッション誌も買っていた。半分は付録目当て、半分は誌面の研究だった。
 それから高認予備校に通いながら名古屋駅と国際センターの中間のジュンク堂に通い詰める期を経て大学に入った。大学の近くの本屋は普通の郊外の本屋で、漫画やハーレクイン的な本がやたら多かった。ファッション誌はともかくデザイン誌や美術書は全く無かったので結局hontoで取り置きをして丸善ジュンク堂に買いに走っていた。卒制で短歌をインスタレーションにすることになって歌集を探し回った。たくさんの本屋を回ったけど名古屋で一番品揃えがいいのは結局丸善名古屋本店だった。っていうか文芸誌が他のチェーンに置いていない!
 たぶんこの感じだと丸善ジュンク堂といくつかの選書がピンポイントな小さい本屋をアテにして生きていくしかないのだと思う。他のチェーンとは嗜好が合わなくなってしまった。

 ところで千種イオンの中の丸善、敷地面積広がったのに歌集の品揃え減ったのなんでや!